森精機 SV-500/40 立型マシニングセンタ

森精機製作所 SV-500/40 立型マシニングセンタ 1998年式  査定・買取しました。


使用頻度は少なく程度は極上です。


森精機 立型マシニングセンタ SV-500シリーズ

今日は SV-500/40 を詳しくご紹介します。

高速回転スピンドル搭載。全密閉式のカバー。

2枚スライド扉。開口時の間口は1075mmと広いです。

操作ボタンが集中した操作パネル。画面が明るいTFT液晶が採用されました。

CNC装置は MSD-502
FANUC-16iM-Model-A をベースとしたCNC装置。

CAP-M対話プログラムを搭載。先行制御※標準搭載。テープ記憶長は標準で320m。
(※プログラムをサーボモーターの司令よりも先行して数ブロック先読みして加工を高能率化する機能)

CNCの高速化がいっそう加速し始めた90年後半から2000年台の初頭の頃。PCカードスロットはオプションパラメーター追加で利用可能です。

軽く使いやすくなった手パハンドル
 
ラム型構造の主軸

φ80mm主軸ベアリングでオイルエア潤滑方式。

セラミック主軸とおなじみのD.D.S主軸モーターの組み合わせ。

主軸回転数10,000rpm
「ミクロンルブ潤滑」。冷却された超微粒子の冷却油をベアリングに吹きかける「ミクロンルブ潤滑」方式と「オイルジャケット冷却」・・主軸周りに油溝があり冷却された油を通すことにより冷却される2つの冷却機構を持ったハイブリッド冷却方式。
テーブル寸法は1100x600mm テーブル最大積載 1トン。

全閉ガード

機内スパイラルコンベア
XYZ 3軸リニアガイド、超重加重型リニアのボールガイド(ころがり案内)です。XYZ3軸ともに16mmハイリードボールネジと高速サーボモーター。XYZ早送り速度32m/min。

ツールトウツール 1秒を切る高速ATC。

ATC30本 (OP:40)
   

背面リフトアップコンベア

大容量化したクーラントタンク280L 

高圧クーラントポンプ。スルークーラントを装備

フレーム構造と主軸です。

SV-500/40構造

 SV-500 は SV-50 に引き続き主軸ヘッドはラム型ヘッドを採用しています。BT40モデルの主軸ベアリングはφ80mm。BT50モデルの主軸ベアリングはφ100mm。これは剛力でおなじみの 森精機 MV-45 40番・50番それぞれのテーパーシャンクモデルと同じサイズです。超重加重型リニアのボールガイド(ころがり案内)と、XYZ3軸ともに16mmハイリードボールネジと高速サーボモーターで高速な動作が可能。
森精機SVシリーズは高効率・高精度の時代をリードする先進のマシニングセンタです。高速主軸・送り・ATCなどあらゆる駆動系に最高レベルの高速仕様です。

最後にカタログに載っているスペック一覧です。

森精機 SV-500 (1998年) カタログスペック表     [オプション]
 ストローク X軸(テーブル左右) 800mm
Y軸(サドル前後) 510mm
Z軸(主軸頭上下) 510mm
テーブル上面~主軸端面 150-660mm
テーブル 作業面 1100x600mm
最大積載 1,000kg
 主軸 回転数 10,000rpm [ 20,000 ]
主軸ベアリング φ80mm
テーパ穴 No,40
モーター (30分/連続) 22/18.5 kW
送り速度  早送り XYZ: 32m/min
切削送り XYZ: 16m/min
 ATC ツールシャンク BT40
収納本数 30  [ 40 ]
ツール to ツール (時間) 0.9秒
タンク 切削タンク 280L
所要動力源 総電気容量 47.9 kVA
空気圧源 0.5Mpa 300L/min
 機械の大きさ 幅 (所要床面) 2147mm
奥行 (所要床面) 2480mm
2850mm
高 (輸送時) 2764mm
重量 6,600kg

※1998年当時のカタログ数値です。年式によって数値が少し変わる場合があります。

 

 (SV-500/40、SV-500/50、SV-500B/40、SV-500B/50)は1998年頃にデビューした機械です。1995年頃に登場したSV-50シリーズ(SV-50/40、SV-50/50)の後継機と言えるでしょう。
 SV-500には SV-500/40( BT40モデル) と SV-500/50(BT50モデル)があります。Bタイプ・・・左右のテーブル幅寸法とX軸ストロークを延長したSV-500B/40( BT40モデル) と SV-500B/50 (BT50モデル) もあります。いずれも高速10,000rpmスピンドルを標準搭載した高能率加工機になります。
 CNC装置の大幅な近代化。先行制御を標準装備、また、オプション選択になりますが、データサーバ、リモートバッファ、さらに加えて MSC-502 モデルからは64bitRISCボードによる高速処理が可能になります。森精機 SV-500は、俊敏な動体に強力な主軸と高機能な頭脳を搭載したマシンです。
 次世代を予感させるマシン。このSV-500シリーズが出始めた頃から、高能率加工機というキーワードが中古業界に広まり始めました。この後に登場するSV-503型、さらに左右ワイドストロークに対応したSV-503B型。
 森精機NV5000シリーズの原型(根本となる)と部分がたくさんあります。森精機SV-500は販売台数も多いマシンです。今でも部品加工から金型加工など精密分野では幅広く多くのユーザーに支持されている1台です。我々もバンバン買い取りしている機械です。

 

この商品は【売約済み】です。


我々はバンバン買取している機械です。
同機を所有されていて【売却処分をご検討】されている方は、
電話・メール・FAX で、ぜひ【ブログみたよ】とお伝えください。

 

森精機 MV-Junior 立型マシニングセンタ について

いつもネットをご覧いただき、誠にありがとうございます。
森精機製作所 MV-Junior 立型マシニングセンタ 1987年式 査定・買取させていただきました。
今日はMV-Juniorを詳しくご紹介します。
立型マシニングセンタMVシリーズの設計ポリシーは「性能は1クラス上、サイズは小さく」製造現場の声をフィードバックされた設計で省スペースかつ省電力です。そのなかでも一番小さなモデルです。


MV-Junior 中~後期


MV-Junior 後期

MV-Juniorは、森精機の中でも10年近く販売されたロングセラー機の為、何度かのマイナーチェンジを実施しており、同じモデル名でもNCの型式や主軸のメカニズムの変更。オプション装備品の選択項目の追加などによりマシンがバージョンアップして行きました。今回査定・買取させていただいたいMV-Juniorは1987年に製造されたモデルでした。送り系がDCサーボモーターからACサーボモーターに切り替わった中期~後期のモデルになります。


コンプリートカバーとシャトル式2APCを搭載したMV-Junior

森精機MV-Juniorは40番主軸マシニングセンタの中では最もコンパクトなモデルです。MV-Juniorはテーブル回りを囲うテーブルカバースタイル(ハーフカバー)が標準モデルでした。コンプリートカバー=フルカバー(加工エリアの全周囲をカバーで覆うスタイル)は有料オプション装備でした。

・集中ペンダント式の操作盤。

・CNC装置はFANUC-10M、位置決めは同時3軸で動きますが、円弧補間などの加工については同時2軸制御になります。同時3軸制御ヘリカル補間は特別オプションです。DNC運転はテープモードでお使いいただけます。
・この機械にはペンダント横にRS-252Cケーブル接続コネクタ(RS-232Cインターフェイスは標準装備。RS-422はオプション)があり、そこにイーサネットケーブルを使えるアダプタを付けてお使いでした。 ・モーターは赤いキャップでおなじみのFANUC-ACサーボモーターです。

・Y軸ストローク(サドル・テーブル前後)は410mm。テーブル寸法は900x450mmです。 ・XY軸はリニアの転がり案内を採用、Z軸の案内方式は角あたり摺動面です。また、ボールネジはXYZともにφ40mmの大経ボールネジ。
・この頃、セラミックスピンドル主軸はオプション装備品です。この機械は通常のメタルテーパーでした。φ65mm主軸ベアリングでギヤレス構造のグリス潤滑方式。この機械は標準の主軸回転数8000rpm。モーターはAC5.5kw。またこの頃、オプションで13,000rpm(AC7.5kw)がありました。この場合は主軸ベアリングはオイルエア潤滑方式でした。
・主軸モーターはMVシリーズ伝統のD.D.Sモーターを採用しています。(ダイテクト・ドライブ・スピンドル)。ベルトを介さず主軸を直接駆動する為、振動の少ない高速回転が可能。さらにダイレクトドライブ機構により低速度から高速度域までパワフルなトルクを発揮。 また、主軸モーターに回転同期器D.S.S.(ダイレクト・シンクロナス・センサ)とデジタル制御によって、主軸回転とZ軸の動きを同期させた同期式タッピング=ダイレクトタップを実現しています。この頃のMV-Juniorはリジットタップ(ダイレクトタップ)が標準装備になっております。タップは4000min-1の高速タップが可能です。
・ATC(オートツールチェンジ)は20本の工具を収納できます。テクニカル・メモリ・ランダム方式。ツールtoツールは1.5秒。(条件あり)
・すっきりした背面。

参考:ラム型ヘッド構造(MV-40)
・MV-Juniorは主軸ヘッドはラム型ヘッドを採用しています。上下ガイドから主軸中心線までの距離を短くして熱変位を最小に抑えるための機械構造です。
・オプション装備品のチップコンベアです。


最後にカタログに載っているスペック一覧です。

森精機 MV-Junior(1988年) カタログスペック表
 ストローク X軸(テーブル左右) 560mm
Y軸(サドル前後) 410mm
Z軸(主軸頭上下) 460mm
テーブル上面~主軸端面 150-610mm
コラム前面~主軸中心線 680mm
テーブル 作業面 900x450mm
最大積載 300kg
 主軸 回転数 8,000rpm
主軸ベアリング φ65mm
主軸レンジ数 無段
テーパ穴 No,40
モーター (30分/連続) AC 5.5/3.7 kW
送り速度  早送り XY: 20m/min Z: 12m/min
切削送り XYZ 1~5000 mm/min
 ATC ツールシャンク BT40
収納本数 20(OP 30本)
ツール to ツール (時間) 1.5秒
タンク 切削タンク 90L
最大積載 300kg
所要動力源 総電気容量 25.8 kVA
空気圧源 0.5Mpa 100L/min
 機械の大きさ 幅 (所要床面) 2145mm
奥行 (所要床面) 2240mm
2700mm
高 (輸送時) 2370mm
重量 3,900kg

 ※1988年当時のカタログ数値です。年式によって数値が少し変わる場合があります。

あとがき・・古い機械になりますが、ロープライスで汎用手動フライス盤と大して変わらないコンパクトな機械構造。直感的に操作が出来て壊れない機械。現在のマシニングの原型(お手本)と言える部分がたくさんあります。他社がオプションにしている部分を標準装備し、設計開発された方はより安く良いものを普及させよう(作り出そう)と細かな努力を沢山積み重ねてた事と存じます。確かに加工スピードは追えませんが今でも多くのユーザーに支持されている1台です。

 

この商品は【売約済み】です。


我々はバンバン買取している機械です。
同機を所有されていて【売却処分をご検討】されている方は、
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