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森精機製作所 MV-Junior 立型マシニングセンタ 1987年式 査定・買取させていただきました。
今日はMV-Juniorを詳しくご紹介します。
立型マシニングセンタMVシリーズの設計ポリシーは「性能は1クラス上、サイズは小さく」製造現場の声をフィードバックされた設計で省スペースかつ省電力です。そのなかでも一番小さなモデルです。
MV-Junior 中~後期
MV-Junior 後期
MV-Juniorは、森精機の中でも10年近く販売されたロングセラー機の為、何度かのマイナーチェンジを実施しており、同じモデル名でもNCの型式や主軸のメカニズムの変更。オプション装備品の選択項目の追加などによりマシンがバージョンアップして行きました。今回査定・買取させていただいたいMV-Juniorは1987年に製造されたモデルでした。送り系がDCサーボモーターからACサーボモーターに切り替わった中期~後期のモデルになります。
コンプリートカバーとシャトル式2APCを搭載したMV-Junior
森精機MV-Juniorは40番主軸マシニングセンタの中では最もコンパクトなモデルです。MV-Juniorはテーブル回りを囲うテーブルカバースタイル(ハーフカバー)が標準モデルでした。コンプリートカバー=フルカバー(加工エリアの全周囲をカバーで覆うスタイル)は有料オプション装備でした。
・集中ペンダント式の操作盤。 | ・CNC装置はFANUC-10M、位置決めは同時3軸で動きますが、円弧補間などの加工については同時2軸制御になります。同時3軸制御ヘリカル補間は特別オプションです。DNC運転はテープモードでお使いいただけます。 |
・この機械にはペンダント横にRS-252Cケーブル接続コネクタ(RS-232Cインターフェイスは標準装備。RS-422はオプション)があり、そこにイーサネットケーブルを使えるアダプタを付けてお使いでした。 | ・モーターは赤いキャップでおなじみのFANUC-ACサーボモーターです。 |
・Y軸ストローク(サドル・テーブル前後)は410mm。テーブル寸法は900x450mmです。 | ・XY軸はリニアの転がり案内を採用、Z軸の案内方式は角あたり摺動面です。また、ボールネジはXYZともにφ40mmの大経ボールネジ。 |
・この頃、セラミックスピンドル主軸はオプション装備品です。この機械は通常のメタルテーパーでした。φ65mm主軸ベアリングでギヤレス構造のグリス潤滑方式。この機械は標準の主軸回転数8000rpm。モーターはAC5.5kw。またこの頃、オプションで13,000rpm(AC7.5kw)がありました。この場合は主軸ベアリングはオイルエア潤滑方式でした。 | |
・主軸モーターはMVシリーズ伝統のD.D.Sモーターを採用しています。(ダイテクト・ドライブ・スピンドル)。ベルトを介さず主軸を直接駆動する為、振動の少ない高速回転が可能。さらにダイレクトドライブ機構により低速度から高速度域までパワフルなトルクを発揮。 また、主軸モーターに回転同期器D.S.S.(ダイレクト・シンクロナス・センサ)とデジタル制御によって、主軸回転とZ軸の動きを同期させた同期式タッピング=ダイレクトタップを実現しています。この頃のMV-Juniorはリジットタップ(ダイレクトタップ)が標準装備になっております。タップは4000min-1の高速タップが可能です。 | |
・ATC(オートツールチェンジ)は20本の工具を収納できます。テクニカル・メモリ・ランダム方式。ツールtoツールは1.5秒。(条件あり) | |
・すっきりした背面。 | 参考:ラム型ヘッド構造(MV-40) ・MV-Juniorは主軸ヘッドはラム型ヘッドを採用しています。上下ガイドから主軸中心線までの距離を短くして熱変位を最小に抑えるための機械構造です。 |
・オプション装備品のチップコンベアです。 |
最後にカタログに載っているスペック一覧です。
森精機 MV-Junior(1988年) カタログスペック表 | ||
ストローク | X軸(テーブル左右) | 560mm |
Y軸(サドル前後) | 410mm | |
Z軸(主軸頭上下) | 460mm | |
テーブル上面~主軸端面 | 150-610mm | |
コラム前面~主軸中心線 | 680mm | |
テーブル | 作業面 | 900x450mm |
最大積載 | 300kg | |
主軸 | 回転数 | 8,000rpm |
主軸ベアリング | φ65mm | |
主軸レンジ数 | 無段 | |
テーパ穴 | No,40 | |
モーター (30分/連続) | AC 5.5/3.7 kW | |
送り速度 | 早送り | XY: 20m/min Z: 12m/min |
切削送り | XYZ 1~5000 mm/min | |
ATC | ツールシャンク | BT40 |
収納本数 | 20(OP 30本) | |
ツール to ツール (時間) | 1.5秒 | |
タンク | 切削タンク | 90L |
最大積載 | 300kg | |
所要動力源 | 総電気容量 | 25.8 kVA |
空気圧源 | 0.5Mpa 100L/min | |
機械の大きさ | 幅 (所要床面) | 2145mm |
奥行 (所要床面) | 2240mm | |
高 | 2700mm | |
高 (輸送時) | 2370mm | |
重量 | 3,900kg |
※1988年当時のカタログ数値です。年式によって数値が少し変わる場合があります。
あとがき・・古い機械になりますが、ロープライスで汎用手動フライス盤と大して変わらないコンパクトな機械構造。直感的に操作が出来て壊れない機械。現在のマシニングの原型(お手本)と言える部分がたくさんあります。他社がオプションにしている部分を標準装備し、設計開発された方はより安く良いものを普及させよう(作り出そう)と細かな努力を沢山積み重ねてた事と存じます。確かに加工スピードは追えませんが今でも多くのユーザーに支持されている1台です。
この商品は【売約済み】です。
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